Peter Brötzmann / Han Bennink - Atsugi Concert
サックスを機関銃に見立て演奏したその人Peter Brötzmann(ペーター・ブロッツマン)とInstant Composers Poolの発起人の一人であるHan Bennink(ハン・ベニンク)。多くの共作を残している2名の1980年の4月に来日。80年の公演は9日から中野文化センター、市ヶ谷ルーテルセンター、日仏会館ホールの3公演が行われたが、正式に音源化されたのは8日の神奈川県厚木市の労働会館での演奏のみ。
あの時代を生きた人々にとって、Free Jazzはニヒリズムそのもの(あるいは自己否定)であり、時代の身代わりとしての流血なのかもしれない。それは80年に厚木で起きた現象の記録も例外ではなく、この瞬間の中に閉じ込められた音をひも解くことでいかに真剣味を帯びた話だったのかが垣間見える。少なくともここで意味する”演奏行為”は用意されたドラムやサックスに向き合うことでもなく、空間を作り上げることだったのではないか。
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[Label] Gua Bungue / GBLP-3388.01